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2名の大人数で、日本一の西川清紀選手を招き本物の強さを体験させ、強い意欲づけをねらった2泊3日の合宿を実施した。
その後も、レベルの高い選手から本物の強さを体験させるために、兵庫県、愛媛県、九州遠征などを繰り返し、基盤づくりを進めた。その結果、平成5年徳島国体では、総合優勝を納めることができた。
強化したあと徳島県の剣道に何が残ったか?
ア、指導者・生徒も「やればできる」という気持ちが実感できた、結果的に勝てたという気持ち。
イ、日本の一流の選手の「一つの道を極める姿勢」を直接見せてもらい学んだ。
ウ、トップレベルも底辺もみんなを強化し、大切に育てていくことの大切さ。
(自分の華を咲かせよう!)の垂れ幕。
「レギュラーになって頑張れる子も、そうでない子もそれぞれが精一杯剣道を学び、自分の華を咲かせよう」
3 3年間の競我力向上対策実施後の反省点
(1)試合数が増え、実践的な部分にウエイトがかかりすぎ、基本が十分定着しない。
(2)部の中心人物が抜けたあとのチームが、リーダー不在で自主的取り組みが弱くなった。
(3)土・日曜日の休みなしで、指導者の生活に負担がかかりすぎ。
(4)高校進学で有望選手が分散し、強化していく上で不合理な面が多い。
【研究発表3】
「滋賀県中体連の運営と競技力向上対策について」
菅井孝明先生
早速ですが、ただ今より滋賀県中体連の運営と競技力向上対策について発表させていただます。
1、滋賀県中体連の組織と運営
本県中体連は、国公私立中学校合わせて103校約52,000人の中学生により組織され、県当局、並びに県教育委員会と緊密な連携を保ちながら、諸活動を展開している。特に中体連では、「生涯体育・スポーツの基盤作り」と「競技力向上」並びに「研究活動」3つの柱をもとに活動している。そこで今回、分科会テーマに関わりながら、本県の現在までの取り組みを紹介し、これらの問題にも触れてみたいと思う。
最初に本県の組織と運営について、資料41ぺージ参照県内19郡市を各支部として基盤を形作る単位とし、地域・学校数等を勘案して9ブロックを編成している。第3ブロックのように、生徒数の増減により編成のしなおしを迫られたブロックもある。各支部には、支部長・評議員をおき、支部長評議委員会を議決機関とし、一方、ブロックからは理事を選出し、理事長・副理事長を中核とする執行運営機関をもって活動している。
また、本県の大きな特徴の一つに研究部の存在がある。この研究部は、県中体連発足以来組織されているが、むしろ、体育研究会に集まっていた体育科を熱愛する教員によって「県中体連」が旗揚げされてきたともいえる。現在においても、その昭和23年当時の意志は、受け継がれており、部活指導と研究部活動の両輪で動いている。
本県における競技会の運営については、中体連主催の競技会の大きな特徴の一つに「ウィークデー開催」があげられる。これは、学校教育活動の中における部活動の位置づけを明確にしたもので、滋賀県の大きな特色でもある。一年を通して秋季大会、冬季スキー大会、春季大会、さらに夏季大会、そして駅伝競争大会の合計9日間をウィークデーに開催している。平成8年度の各大会については次の通りである。
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